基調講演
今年も、昨年に引き続きジョブスが来日、基調講演に登場した。
これまでの過去の基調講演は、1月に行われるサンフランシスコでのMacExpoと同じ内容であることが多かったが、今回は、新製品の発表もあり、MacExpo/Tokyoのための内容であった。
新製品はiBookの現行モデルのメモリ・ディスク増強によるマイナーチェンジ、グラファイトカラーのiBookとなる「iBook Special Edition」、コードネームPismoで噂されていた新型PowerBook。そして、500MHz版のPowerPC G4プロセッサを搭載したマイナーチェンジのPower Macinotsh G4などが発表された。
残念ながら噂されているApple版Palmは発表がなかった。(そもそも出るかどうかもわからないが)
開場前の行列
例によってジョブスを見ようとする人たちの会場前の行列。行列の長さは2kmに達したという噂もあったが、いくらなんでもそれはないだろう。
開始10分前の様子。アリーナ席の前半分はVIP席。
やはり開始10分前の2階入り口附近。今年は立ち見はいない。
135万台
いきなりジョブスが登場し、アップルの前四半期の業績を語りはじめた。
過去最高の135万台のMacを出荷したと言う。これは6秒に1台出荷された計算になると言う。
iBookのメモリ・ディスクが2倍
現行のiBookのメモリとディスクを2倍にして価格はそのままの198,000円。
3色めのiBook
次に紹介されたのは「iBook Special Edition」。iMac Special Editionがあるように、iBookにもSpecial Editionも登場。グラファイトカラーのiBookである。
紹介された時は、会場内は大きな拍手の渦に巻き込まれた。
新型PowerBookG3発表!
次に、遂に新型PowerBookが発表された。この瞬間、会場内は大きな拍手の渦に巻き込まれた。コードネーム『Pismo』で噂された新型PowerBook G3だ。
デザインが一新されるという話もあったが、「完成された」デザインは手を加える必要はないという事だそうだ。
CPUは500MHz版PowerPC G3 プロセッサ。G4プロセッサだと言う噂もあったが、実際はG3。しかし、500MHz版は強力。
100MHzシステムバス、Ultra ATA 66、ATI Rage Mobility 128を搭載、全モデルにDVD-ROMプレイヤーが付属する。
標準でFiewWireインターフェースを2ポートサポート。
これで、デジタルカムがあればPowerBookだけでポータブルムービースタジオが実現できてしまう。
日本でもAirMac発売
日本でもAirMac(国内製品名・ワールドワイドでは「AirPort」)が発売になる。
無線で11Mpsの速度を実現する。ジョブス自身がiBookを持ち、アップルのWebサイトをアクセスしてみせた。このデモの前に、ワイヤレスである事を示すためにiBookをリングに通してみせた時は会場はおおいにウケた。
Mac版ViaVoice日本語版発表
突然、日本アイビーエムの杉野氏が登場。何かと思えば待望の音声認識システム「Macintosh版ViaVoice日本語版」の発表だ。
MacOS X
最後は、MacOS Xの紹介。
MacOS Xは、BSD UNIX、MachをベースとしたOSカーネル「Darwin」、2Dグラフィクス「Quarz」、3Dグラフィクス「OpenGL」、マルチメディア「QuickTime」といったコンポーネントで構成される。
ユーザーインターフェースは、新たな、斬新かつ革新的なデザインの「AQUA」。
「TOY STORY 2」のロゴの「STORY」の部分が透明化されるといった効果のデモ。このようなアルファチャンネル操作がOSレベルでサポートされる。
ちなみに、「TOY STORY2」はフルCGのディズニーアニメーションムービーだが、製作を手掛けた米Pixar社はジョブズがCEOをつとめるCG製作会社だ。
画面が乱れているのではない。ドックとよばれるエリアからウインドウを呼び出したり、ドックに納まる瞬間の様子だ。
このような効果も「Quarz」エンジンにより実現される。
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